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23日ぶりにピエリスに再会した。
シュトラウスは本当に頼りになる。
私たちはアスタルテから少し離れた知沙な漁村に停泊していた船から国を脱出した。その航路で
「大丈夫ですか? ブタルテの蛮族共に、乱暴はされませんでしたか?」
とピエリスは私を案じて怪我の有無などを確認してくれた。
だけれど、私は無事だ。あの親切な魔人二人が守ってくれたからだ。
グリム。マルシュカ。
あの二人は敵国にも良心があると言うことを教えてくれた。
だからこそ、彼らには悪いことをしたと思う。私の靴を作ってくれたグリムの友人、カットーフェン。彼の死の遠因には私の弱さがある。
もっと強くならなくては。平和になった暁には、いずれ彼らに友人として彼らの下を訪れよう。その時に謝罪と恩返しをしよう!
私たちはその後北極海から無事にセニート連合に合流することができた。彼らはメタリカ帝国と対立しており、戦争に勝った暁には祖国の復活を約束してくれた。
元老院議長シンシア・シャコンヌ殿のご厚意で我々は連合王国首都ロイアスの屋敷に住まうことが許された。
感謝しても仕切れない。
あの屋根裏部屋の生活に比べて、ベッドは大きく食事も豊かである。何より私が逮捕される不安が一切ない。
だが、どこかで寂しさも覚える。
私は王女に戻った。あの街では私は自分の立場を忘れて、敵国の市民と実直に語り合えたのだ。
ピエリスは私に尽くしてくれる。だが彼女は侍女として私に接するのみで、私はどこか息苦しさを感じる。
いや、祖国で苦しむ同胞を思えばこんなものなんでもない。
私が考えなくてはならないのは、祖国奪還。
——そのためならなんだってする。
31.9.1821 Irinia Rose Serberia